基本的に Zend Framework PHP 標準コーディング規約 に順ずる.
以下, 要点及び相違点を規定する.
また, コーディングに際して, 以下のガイドラインに沿うことが望ましい
PHPUnitを利用した単体テストを行う際は以下のガイドラインに沿う事が望ましい
命名規約
ファイル名
- 拡張子は, 各ファイル形式に準ずる.
- PHPファイルは, 必ず .php を使用する.
- PHPクラスは, 特別な場合を除き, 1クラス1ファイルとし, クラス名.php とする.
PHPクラス名
- 区切り文字としてはアンダースコア(_)を使用する.
- クラス名称の先頭には, 大文字でその種類を表す Prefix を付加する.
Prefix 種類 例 SC, GC 1つのサイト内で共有するクラス (他のクラスから呼ばれる) SC_Customer.php LC 1つのソースファイル内で使用するクラス (通常他のクラスから呼ばれない) LC_Page_Abouts.php - クラスがパッケージに属する場合は, Prefix の後にパッケージ名を付加する.
- Page パッケージでインデックスページとしてアクセスされるクラス名は Index とせず, 属する階層名をクラス名とする.
- ユーザーが拡張するために extends するクラスは, クラス名の最後に Ex を付加する.
関数名
- 関数名の先頭には, 小文字でその種類を表す Prefix を付加する.
- クラス名: LC_*
- private または protected を意図する場合、Prefix「lf」を省略できる。(Prefix の付加がない場合、「lf」相当とみなす。)
- public を意図する場合、Prefix「sf」を省略できない。
- クラス名: SC_*, GC_*
- public を意図するメソッドの場合、Prefix「sf」を省略できる。(Prefix の付加がない場合、「sf」相当とみなす。)
- private または protected を意図する場合、Prefix「lf」を省略できない。
- クラス名: LC_*
- 名称が複数の単語からなる場合, それぞれの単語の先頭を大文字にする.
- 関数名は, Prefix + 動詞 + 対象 を原則とする.
Prefix 種類 例 sf 一つのサイト内で共有する関数 sfGetProductName() lf 一つのソースファイル内で使用する関数 lfGetProductName() fn JavaScript で宣言された関数 fnGetProductName()
変数名(Smarty 変数も含む)
- 変数名の先頭には, 小文字でその種類を表す Prefix を付加する.
- ループ等で一時的に使用する, 数値型の変数には慣習的な $i, $j, $k を使用しても良い.
- リテラルを格納する (つまり配列・オブジェクト以外の) 変数名は, すべて小文字を使用し, アンダーバーで区切る.
- 配列・オブジェクトの変数名はキャメルケースを使用する.
Prefix 種類 例 obj クラス変数(オブジェクト) $objQuery arr 配列 $arrCustmers tpl テンプレート変数(リテラル) $this->tpl_csv_id
定数名
- すべて大文字で宣言する.
- 区切り文字としてアンダースコア(_)を使用する.
- パスに関わるもの(パラメータを含む)は、下記を適用する。(#834 から展開)
- *_URL: URL
- 先頭は「スキーム名:」
- *_URLPATH: URL における url-path 相当 (絶対パス)
- 先頭は「/」
- *_HTMLPATH: URL 上の EC-CUBE の /html/ からの相対パス
- 先頭に「/」を含まない。(/html/ と同一の場合、空文字)
- 命名に改善余地あり。 (参考: concrete5=DIR_REL) 現在は利用箇所が無いが、今後利用する必要も考えられるので再考していきたい。
- *_REALFILE: (サーバの)ファイルシステム上のファイルの絶対パス
- 先頭は「/」
- *_REALDIR: (サーバの)ファイルシステム上のディレクトリの絶対パス
- 先頭は「/」。末尾は「/」。
- *_DIR: 上記に該当しない断片的なディレクトリ情報。
- 先頭に「/」を含まない。
- *_FILE: 上記に該当しない断片的なファイル情報。
- *_PATH: 上記に該当しないもの。上記の複数に該当するもの。
- *_URL: URL
DBテーブル名
- テーブル名の先頭には, 小文字でその種類を表す Prefix を付加する.
- 区切り文字としてアンダースコア(_)を使用する.
-
Prefix 種類 例 mtb マスタデータ mtb_pref dtb データテーブル dtb_order_detail
DBカラム名
- 特に指定の無い限り, すべて小文字を使用する.
- 区切り文字としてアンダースコア(_)を使用する.
CSS クラス名
- 特に定義なし
コーディング規約
HTML
- ラジオボタン, チェックボックスは <label></label> で囲み, 文字をクリックしてもチェックされるようにする.
PHPコード
- 改行コードは, 基本的に LF を使用する.
- 使用する Subversion クライアントによっては, svn add を実行した際に, OS 元来の改行コードがリポジトリに反映されてしまう場合があるため, svn propset で svn:eol-style=LF を設定しておくのが望ましい.
- PHPコードの開始タグと, 終了タグは以下のように記述する.
- 終了タグの後に必ず LF (UNIX の改行コード)を1つ入れる.
- 余分な空行, 行末の空白は極力削除する.
- Eclipse でコーディングする場合, AnyEdit プラグイン を使用すると自動的にやってくれる
- クラス定義, 関数定義の後, 括弧の後で改行する.
- 80 文字を目安に改行する.
<?php class LC_Page_Abouts { function process() { // some logic. } }
制御文
- if, for, while, switch 等の制御構造は, 次のルールで開き括弧で記述する.
- インデントは, 半角スペース4文字を使用し, タブは使用しない.
- if 文
<?php if ($flag == '1') { // '1' == $flag と書くのは NG $ret = 1; } elseif ($flag == '2') { $ret = 2; } else { $ret = 3; }
- 判定文の対象となる処理結果は先に記述する.
- for 文
<?php for ($i = 0; $i < $max; $i++) { echo $i . "\n"; }
- foreach 文
<?php foreach ($var as $key => $val) { echo $key . ':' . $val . "\n"; }
- while 文
<?php while ($flag) { var_dump($flag); }
- do while 文
<?php do { var_dump($flag); } while ($flag);
- switch 文
<?php switch ($var) { case VAR_ONE: echo 'one'; break; case VAR_TWO: echo 'two'; break; default: echo 'default'; break; }
- case の記述は, 定数を用いるのが望ましい.
文字列
- 長くなる文字列は分割し, "." で結合する.
<?php $sql = 'SELECT name, age, birthday, zipcode, address, comment ' . ' FROM user_information ' . ' WHERE user_id = ? ' . ' AND is_delete = 0 ';
- ヒアドキュメントを使用しても良い
<?php $sql = <<< __EOS__ SELECT name, age, birthday, zipcode, address, comment FROM user_information WHERE user_id = ? AND is_delete = 0 __EOS__;
SQL文
- フォームから入力された値を利用して SQL文を生成する場合, SQLインジェクションを防ぐため, 必ず PEAR::MDB2 のブレースホルダを利用する.
コメント
- コメントのコーディングは基本的に phpDocumentor に準ずる.
ヘッダ
- 各ファイルのヘッダに著作権表記を記述する.
<?php /* * This file is part of EC-CUBE * * Copyright(c) 2000-2011 LOCKON CO.,LTD. All Rights Reserved. * * http://www.lockon.co.jp/ * * This program is free software; you can redistribute it and/or * modify it under the terms of the GNU General Public License * as published by the Free Software Foundation; either version 2 * of the License, or (at your option) any later version. * * This program is distributed in the hope that it will be useful, * but WITHOUT ANY WARRANTY; without even the implied warranty of * MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE. See the * GNU General Public License for more details. * * You should have received a copy of the GNU General Public License * along with this program; if not, write to the Free Software * Foundation, Inc., 59 Temple Place - Suite 330, Boston, MA 02111-1307, USA. */
クラス定義
- phpDoc コメントは必要に応じて記述する.
- @version は $Id$ を使用する.
- enable-auto-props を有効 にし, svn:keywords で *.php = svn:keywords=Id とすることで自動展開される.
- メンバ変数は / */ を使用することによって phpDoc コメントとして認識される.
<?php /** * クラスの簡単な説明 * * クラスの詳細な説明.... * ... * * @package Page * @author LOCKON CO.,LTD. * @version $Id$ */ class LC_Page { /** メンバ変数 */ var foo; }
Pageクラス
- class/pages以下において exit; を個別の処理でしない。exit処理はすべてSC_Response_Ex::actionExit(); に共通化すること.
関数定義
- phpDoc コメントは必要に応じて記述する.
- @param と @return は必須
- コード文中にも必要に応じて的確なコメントを記述する.
<?php /** * 関数の簡単な説明. * * 関数の詳細な説明.... * .... * * @access private * @param string $foo 引数の説明 * @param string|integer $bar 引数の説明 * @return string 返り値の説明 */ function process($foo, $bar = '') { // some process... return 'string value'; }
その他
- 必要に応じて, 下記のタスクタグを使用しても良い
- TODO - TODO として残したいコメント
- FIXME - 必ず修正することを促すコメント
- XXX - 動くけど怪しい...
<?php // TODO リファクタリングすること. // FIXME 要修正. バグの説明(#135) /** * :XXX: 以下, 怪しいロジック(#999) * 複数行のコメントはこのように. * * 必要に応じて チケットの ID も記述する. */
- コメントによってソースコードが見難くならないように注意する.
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