どのネットショップにも必ず表記する義務がある「特定商取引法に基づく表記」です。
ネットショップの運営責任者について、情報を掲載するページについて、あなたのネットショップには表記しているでしょうか。
例えば、個人で運営されている方であれば氏名、住所、電話番号などオンライン上に載せるのにはやっぱり少し抵抗がある方もいらっしゃるでしょう。
なぜ、記載が必要なのか、ネットショップに記載が義務付けられている「特定商取引法に基づく表記」についてご説明します。
特定商取引法とは
特定商取引法に基づく表記のサンプル例は以下のようなものになります。
特定商取引法に基づく表記
販売業者名 | ○○株式会社 |
代表責任者名 | 甲野太郎 |
所在地 | 〒○○○―○○○○ 東京都○○区○○ ○丁目○番○号 |
電話番号 | ○○-○○○○-○○○○ |
電話受付時間 | 9:00~18:00 |
メールアドレス | ******@*****.co.jp |
ホームページURL | http://www.*******.co.jp |
販売価格 | 各商品ページをご参照ください。 |
商品代金以外の必要料金 | 消費税 送料(全国一律630円。商品5,000円以上の購入で送料無料。) 振込の場合、振込手数料、コンビニ決済の場合、コンビニ決済手数料 |
お届け時期 | 入金確認後、直ちに商品を発送いたします。 |
お支払方法 | 銀行振込、クレジットカード、コンビニ決済 |
お申込みの有効期限 | 7日以内にお願いいたします。 7日間入金がない場合は、キャンセルとさせていただきます。 |
返品・交換・キャンセル等 | 商品発送後の返品・返却等はお受けいたしかねます。 商品が不良の場合のみ交換いたします。キャンセルは注文後24時間以内に限り受付いたします。 コンビニ決済を利用された場合、コンビニ店頭での返金はいたしません。 |
返品期限 | 商品出荷より7日以内にご連絡下さい。 |
返品送料 | 不良品の場合は弊社が負担いたします。 それ以外はお客様のご負担となります。 |
特定商取引法とは「取引の公正性と消費者被害の防止を図るための法律」と言い換えることができます。
商品の売買において弱い立場にたつ購入者を守り、また販売者を明示することで商品の流通や提供を明確化していくためのものになります。
モノが世の中に多く流通し始めた60年、70年代の日本の高度経済成長期に、訪問販売やマルチ商法など販売業者と消費者とのトラブルが増加し始めたということで、それを改善するために設けられた法律が基礎となっているそうです。
特定商取引法を表記する理由
購入者に安心して買い物をしてもらうための表記となり、ネット通販においても「特定商取引法に基づく表記」の表記義務が法律で求められています。お客様の立場からすると、顔の見えない人から商品を購入する不安を軽減するための表記と言えるでしょう。自分が購入者の立場に立ったとしても、しっかり情報を開示してくれているショップのほうが信頼感を抱くのではないでしょうか。
特定商取引法には以下の項目を記入する必要があります。
- 1.事業者名
- 2.所在地
- 3.連絡先
- 4.商品等の販売価格
- 5.送料などの商品代金以外の付帯費用
- 6.代金の支払時期
- 7.代金の支払方法
- 8.商品等の引き渡し時期
- 9.返品の可否と条件
「特定商取引法に基づく表記」というページを設け、それぞれの項目に対する記載を行う必要があります。
どのネットショップにも必ずあるページなので、お気に入りのショップの表記を参考にしてみるのもいいでしょう。
氏名や番号など、項目の省略可否について
消費者庁が運営する、こちらの特定商取引法ガイドというサイトを参考にする限り省略はできるとのことです。
省略する場合は、お客様からの要望があれば情報をすぐに開示する旨を表記し、実際にそれを行なえる体制を整えておく必要があります。(「問い合わせフォームやメールで連絡を頂ければ○分以内に連絡します」といった記載など行うべきでしょう。)
また、法律で定まっているといっても、これを守らなくても課せられる罰則は存在しないとのことですが、お客様に信頼を持ってもらうためにも記載すべきだと言えます。
まとめ
以上、ネットショップにおいて必要な「特定商取引法に基づく表記」についてご紹介しました。
省略するか、しないかの部分が気になるところかと思いますが、省略できるとしても、本気でネットショップを成功させたいのであれば、できる限りの情報は記載すべきです。
お客様は、顔が見えない人に対してお金を支払い、商品を購入するわけですから、法律に則って運営されているショップから購入したいものです。
前述にも述べましたが、情報をオープンにしていくことは信頼感にも繋がります。
省略する場合は、すぐに情報を開示できる体制を整えるなどして、気持よくネットショップを運用していけるようにしていきましょう。
ここがポイント
・「特定商取引法に基づく表記」は消費者保護の観点から作られた法律
・「特定商取引法に基づく表記」はすぐに情報を開示できる状態であれば省略も可
・できるだけ詳しい情報を記載して情報をオープンにするほうが信頼に繋がる
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